2012年ももう31週が経ったそうですよ。
で、おなじみの、ほぼ週刊鮭風呂です。
ゾンビ映画まとめを書いてる途中で仕事が入ってわたわた忙しくなりました。
でも1日は映画の日で「おおかみこども〜」を観てカラオケに行ってきました。
「おおかみこどもの雨と雪」は、サマーウォーズの細田監督の作品ですが、公開前?にテレビでサマーウォーズをやってたので余韻を引きずりつつ鑑賞。
と、いう勢いで臨んだので、サマーウォーズのようなわちゃわちゃ楽くて熱い映画ではなく、じんわりとした映画だった…と、いう温度差を感じました。じわじわくる。
ときかけも一夏の出来事のような映画だったけど、今回のは主に母と子の十余年をじっくり描いたもの。
子供の成長と母の苦労が軸だとは思っていたけど、思ったよりも「自然(農業含む)」が大きく取り上げられてた気がします。
あと、お父さん…そ、そんな…! ぅぉぉぉ……
と、まあ。 いい映画のあとに書くのもアレなんですが、
先週のゾンビ映画の続きです。
昨日「ゾンビ・ヘッズ 死にぞこないの青い春」というDVDを借りてきました。
VIDEO
「半分ゾンビ」になった男2人が、恋人の元へプロポーズしに行く…というロードムビー・コメディなのですが、プロットもキャラも面白いのに、なんだかもったいない出来でした。(キャラの行動に説得力がないしテンポが悪い?)
怖くもなく、ギャグもハンパでゆるく、終わり方もめでたしなので、ニコニコして観れるゾンビ映画です。
と、いうことで今まで観たゾンビ映画(割とメジャーどころ中心)を、そんなに多くないですが振り返りたいと思います。
「バタリアン」1985 ★★★☆
初めて(TVで)観たゾンビ映画。原題は「Return of the Living Dead」で、ロメロ版「ナイト・オブザ・リビングデッド」のパロディでコメディ要素も多いと言われてるけど、観た当時は怖くて仕方なかった。長年ホラーが苦手(今は平気)だったトラウマ的作品。(の、割になぜか2は劇場に観に行った…)
頭を破壊しても動く、走る、脳みそを食うという大胆な新設定を作ったみたいで、ひっそり5作目まで作られてます。
「ブレイン・デッド」1992 ★★★★
パッケージのエロイ看護婦さんに騙されちゃいけない、あまりにやり過ぎてとてつもなくヒドい、(血しぶき量は映画史上最大とも言われる)グログロスプラッターコメディ。「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督の作品だということでも有名。ゾンビの赤ちゃんはちょっとかわい…くねえ!
「VERSUS」2000 ★★★★
邦画です。アクション監督北村龍平のインディーズ作品で、役者の芝居はさて置きとして、森を舞台にバトル&ゾンビ&剣劇&銃撃で盛りだくさん!とにかく当時アクションがかっこよくてしびれた。
でもジャンルとしてはゾンビものではない,気もする。
「28日後...」2002 ★★★★☆
イギリス映画。昏睡から目が覚めたら世界が崩壊していた!無人のロンドンの荒廃とした風景が終末的で印象的。そしてウィルスにより凶暴化した人間達が走って襲いかかってくる!走るゾンビはバタリアンでやってたけど、近年の走るゾンビはこの映画の影響という説もあります。人間の凶暴性に焦点を当ててる部分もあったと思います。続編の「28週後…」(2007)も、家族を守ろうとする父親に焦点を当てるのかと思いきや、切ない絶望感に息が苦しくなる。「28月後...」も計画はされていたそうですが、暗礁かな?
「バイオハザード」2002 ★★★★☆
ホラー映画を意識して作られたゲームの、映画化。1作目は怖さと映像の美しさとアクションと、かなりいいバランスで楽しめたけれど、シリーズを重ねるたびにヒロインが強くなって安心して観てられました。ああ、怖くない。続編もなんだかんだでテンポのいいアトラクション映画として、毎回劇場に楽しませてもらいに行ってます。5作目は12年9月に米公開。1作目ももう10年前の映画なのか…
「ショーン・オブ・ザ・デッド」2004 ★★★★
ロメロ「ゾンビ」のパロディ的なホラー・コメディのイギリス映画。おバカなキャラとゆるいノリで楽しいけれど、ダメな主人公が、後半頼りがいのある男になったり、友情にちょっと胸が熱くなる展開もあったり。
「ドーン・オブ・ザ・デッド」2004 ★★★★☆
ロメロ版「ゾンビ」のリメイク。しかしゾンビが走る。ショッピングモールに立てこもる人間達の対立と協力と脱出劇。群集劇としてもサバイバルアクションとしてもすごいよくできてて、ゾンビ映画好きになったきっかけの1本。
「ランド・オブ・ザ・デッド」2005 ★★★☆
ジョージ・A・ロメロ監督が約20年振りに作ったゾンビ映画。支配層との対立という構図の他、知恵をつけて群れをまとめる「リーダー的存在」ゾンビが登場する所が見所。「もしゾンビ達が知恵つけたり銃使えたら、もう人間勝てないじゃん」という薄ら寒い所をついてくる。ロメロ新3部作の中では一番スタンダードなアクション映画な気がします。
「ゾンビーノ」2006 ★★★★☆
首輪で制御したペットゾンビと少年の交流を描いた、カナダのゾンビコメディー映画。1950年代のレトロな世界観で、ゾンビを召使いとして購入するのがステータスなので、「今時ゾンビがいないのはうちだけよ、ご近所に恥ずかしい!」みたいな見栄で買うお母さん。しかし少年と共にお母さんもゾンビを家族として受け入れていくという、家族の姿を描いたちょっといい話…なんだけど、展開がなにげにエグイ。ブラックユーモア溢れるハートウォーミングゾンビ。変わりダネとしては一番お勧めしたい一品。(やっぱり若干グロ描写もありますが)
「REC/レック」2007 ★★★★
隔離されたアパートを舞台に、謎の感染騒ぎを終始ビデオカメラ視点で映したP.O.V.形式(ポイント・オブ・ビュー=一人称視点)のフェイク・ドキュメンタリー・スリラー。感染者はゾンビではないのでグロ描写は少ないものの、電気の落ちた暗いアパートの閉塞感と緊張感、そして臨場感が続々する傑作。さっそくハリウッドでもリメイクされたり、スペインでも本作と同じ舞台で直後を描いた続編などが作られてるらしいです。
「プラネット・テラー in グラインドハウス」★★★★☆
70年代のB級ホラー映画の雰囲気を再現しようとした、ギトギトにアクが強くて、グチャグチャに気持ち悪くて、悪ノリし過ぎたゾンビ映画。キャラも濃ゆくて(デス・プルーフと同じキャラ出てる?)、ブルース・ウィリスも無駄遣い。失った片足にマシンガンをくっつけて戦うヒロインは漫画みたいでサイコーです!
「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」2008 ★★★★☆
ロメロ新3部作。これもゾンビの溢れた世界をビデオカメラで撮影し続けるというフェイク・ドキュメンタリーもの。常にビデオを回し続ける主人公の学生がちょっと狂気じみているけれど、人間の残虐性を浮き彫りにする、風刺的な色が特に強い作品な気がしました。
「ゾンビランド」2009 ★★★★☆
アトラクションのような楽しいゾンビ映画。32のルールなどでゾンビ映画におけるお約束をいじったり、本人役で登場するビル・マーレーの扱いといい、とことんふざけて軽快なノリ。キャラもいい味出してて、悲愴感もなくスカッとする、ゾンビ映画興行no.1もうなずけるポップな作品。
「サバイバル・オブ・ザ・デッド」2009 ★★★☆
ロメロ新3部作。前作「ダイアリー〜」にちらっと登場した人物が主人公という、まさかのつながりにざわついた。
前作と違って、島という閉鎖的な社会での軋轢とか、旧時代的な雰囲気が漂う。ゾンビが生前の行動を繰り返したり、農場で管理されていたりというのが特徴だけど、ゾンビが人間以外の動物を食べるかどうかが割と重要な意味を持ってくる。(他のゾンビ映画では食べてたりするけど)
「ラン・オブ・ザ・デッド」2010 ★★★☆
イギリスのゾンビ映画。Gyaoで配信されてたのを観た。新薬の実験により運動能力が上がった感染者型ゾンビが、走るどころか壁を蹴って跳んだり、ジャンプして車の窓をすり抜けるという…それ意外はそこそこ手堅い作りの普通のゾンビもの。
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あと
「ペット・セメタリー」1989 ★★★☆
スティーブン・キング原作。これwikiのゾンビ映画一覧に載ってたから一応拾ったけど、全然ゾンビ映画のイメージ無い。とにかく死者に蘇って欲しいなど思わないことだ…っていう、悲しくてすごい怖い話だった気がします。
「アイ・アム・レジェンド」2007 ★★★★
前半は、1人だけ生き残った地球最後の男の孤独感を描いててよかったけど、後半はこれ「普通にゾンビ映画だな」と思いました。でもwikiのゾンビ映画一覧には載ってない。
劇中に出てくるゾンビ的役割を持つものが、死者ではない「感染者」である「28日後…」や「REC」はゾンビ映画として認められてるなら、アイアムレジェンドの、ウィルスに感染して凶暴化し化物になった「ナイトシーカー」の役割もゾンビと同じものという気はします。
確かに知能らしきものあるし、ゾンビより吸血鬼に近いかもしれないけども。ちなみにロメロ式ゾンビや世界観が誕生したのもこの原作小説(か、旧版の映画?)の影響があるらしい?ので、翻って今作の怪物を「ゾンビみたいなもん」と見てしまうのも元を正せばこれの原作が原因であるというループ
とにかく、原作に準拠した未公開エンディングだと、はっきりと「人間とは異なる種族なのだ(主人公の方が奴らにとって怪物)」という構図が描かれるけど、公開版を見る限りの個人的印象は「ゾンビ映画」でした。
と、まあそんな感じでいつかゾンビモノを描いてはみたいと思うのです。